\.万一の事故に対して

 

 自転車走行時は十分注意し、危険や事故を未然に防ぐ努力をするのは言うまでもないが、それでも事故が起こらないとは限らない。いざ事故が起こった時の対応、処置、保険などについて簡単に触れておこう。

 

(1)あちゃ〜、事故っちまった!!
@怪我をしたら(させたら)まずは安全なところに移る(移す)。自転車や荷物も交通の邪魔にならない安全なところに移す。怪我がひどければ、なるべく早く119番して救急車を呼ぶ。(こういう時に携帯電話の有難味がわかる。)なるべく周りの人に声を掛けて助けてもらうとよい。この時、意識も無いようならみだりに動かさない方がよい。

A速やかに近くの交番に行くか、なければ110番して、警察に"いつ"、"どこで"、"誰と"、"どういう"事故があったのかをはっきりと知らせる。決して焦らない。自分の身分を学生証や免許証で知らせる。

B可能なら、忘れないように相手の身分も確認する。(もしも車なら、ひき逃げされないようにナンバーの確認をする習慣を付けるとよい。)この際、名刺とかよりは、免許証などちゃんと身分を証明できるものの方が望ましい。

C怪我をした(させた)場合、警察に実況検分(現場検証)してもらった後、病院で、診断書を書いてもらい、その診断書を警察へ提出して証書を書いてもらう。(病院へ行く前に調書を取る場合もある。)4、5日経って事故証明請求書(交番にある)を、交通安全センターに出して事故証明をもらったら、保険会社に提出する。

D怪我がなく、物損事故のみの場合、警察に実況検分して、調書を書いてもらってから4、5日経った後、物損事故証明請求書を交通安全センターに送って証明書を保険会社に提出する。

 

 軽い事故でない場合、当事者だけで示談で済まそうとしないこと。(当たり屋をやって儲けようと思わない限り)必ず警察に通報することが鉄則。(事故紹介の項でもいくつかこの教訓があったはず。)保険に関して、適用すべきか、或いは詳細については、まずは警察の人、それから保険会社の人に相談すること。

 

(2) 保険?高校以来だなあ。
(←それは、保健。)

 

 なかよしさいくるでは、サークル員全員にサークル保険への加入が義務づけられており、この条件を満たさない人はサークル行事には参加できない。(尚、サークルの保険では、自分の自転車が壊れても保険金は下りませんよ。)

 ここでは、サークルで入っている保険についての説明は割愛することにして、一般の任意保険について少し説明しておこう。

 

@自転車総合保険
 自転車に乗っている時の怪我と、走っている自転車に跳ねられた時の怪我が保険適用の対象。ただし、公道以外でのレース中の事故や海外での事故は適用外。掛け金は普通傷害保険より安く、様々あるが、一例として、自転車で人をはねてしまったりよその家に突っ込んでしまったなどの賠償責任保障が付いたもので年額2000円程度。保険金は、死亡1000万円、事故から180日以内に後遺症が出た場合30万〜100万円、入院の場合は事故から180日まで一日2000円、通院は事故から180日まで一日1000円(但し通算90日まで)、賠償責任は2000万円が限度。家族単位で契約するものや、自転車の盗難など車体の損害を補償するものなどもある。

A普通傷害保険
 自転車の事故は勿論、日常生活の中でのさまざまな怪我が対象になる一般的な傷害保険。レース中の事故も公道を走っていたものなら適用になる。
 これも設定はいろいろ。ある保険会社の基本的なもので、死亡500万円、事故から180日以内に行為障害が出た場合は死亡保険金の3〜100%、入院の場合は事故から180日まで一日2500円、通院は事故から180日まで一日1000円(但し通算90日まで)、賠償責任は3000万円が限度。このほか、手術保険金、付き添い看護保険金などの保障が付き、掛け金は年額1万3000円程度。障害については海外での事故も適用対象になるが、賠償責任は国内のみ。

Bスポーツ安全保険
 5人以上のアマチュアのグループや団体が対象で、傷害保険と賠償責任保険、共済見舞金制度と組み合わせたもの。財団法人スポーツ安全協会が、東京海上をはじめ20の損害保険会社と一括契約しており、同協会支部で加入できる。国内での、グループでのトレーニング中及び、その往復中の事故について保証され、掛け金は年額一人3000円。保険金は死亡・後遺障害が最高2000万円、入院の場合は事故から180日まで一日4000円、通院が一日1500円(通算90日まで)。
 賠償責任の限度額は、対人が一人1億円、1事故5億円、対物が500万円。たとえば、自転車で集合場所へ行く途中に歩行者と接触し損害賠償を負った場合(自動車事故は適用外)等に保険金が支払われる。また、共済見舞金は突然死と日射・熱射病による死亡が対象で120万円。ただし、傷害保険の死亡保険金と重複しては支払われない。

C個人賠償責任保険
 事故にあって、自分が怪我する以上に深刻なのは、人に怪我を負わせて、損害賠償責任を負った場合だ。応急手当から損害賠償金、訴訟費用、弁護士報酬料などの保険金が支払われる賠償責任保険は、年額2000円程度の掛け金で上限1億円が保障される。他の保険でも賠償責任保障を付ければ、ある程度カバーされるが、別に加入しておけば一層安心だ。

D各種共済
 保険とは異なるが、比較的少ない負担で保障を受けられるのが共済。各都道府県の共済のほか、生協、全労災の共済などがある。ある共済を例に挙げると、月額2000円の掛け金で、交通事故による死亡1000万円、後遺障害は死亡保険金の0.84〜100%、入院の場合は5日以上124日まで一日4360円、以降184日まで一日1960円、通院の場合14日以降90日まで一日1400円の保障。また不慮の事故や病気も対象となる。共済は営利目的ではないので、決算後に余剰金は割り戻し金として返金され、実質は月額2000円以下になる。申込手続きは銀行、生協窓口で。

 

 これらのほか、レースやイベントに参加する時は、当日有効の保険(会場や事前に主催者を通じて申し込み出来ることが多い)に、海外遠征する時には海外旅行傷害保険に加入しておくと安心だ。

 


〜あとがき〜

 以上、9章に渡って安全走行 虎の巻を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。私とて、いろいろ不勉強な部分も多く、納得の行かないところや解らないところもあったことでしょう。ただ、新入生をはじめとして、自転車を楽しむ前に、そして、楽しさを知った後でも、いつも安全走行に対しては最大限の注意を払わなければならない、という意識こそが重要である、ということだけは言えると思います。

 世界中の人々が、これからもずっと、安全に、優雅に、かつ、ワイルドに、自転車で走り続けることを祈りつつ、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

 

Thanks for 御協力;山田俊浩、山口康、松本学、植田喜延、
元木顕弘、川上将、諸徳寺康行、高岡芳成、
大縄将史、川上泰彦、竹内恒、岩本馨、
菅原琢、荻野聡之
(敬称略)
文責; マシンガン金籠 (金籠 史彦)

 

目次 安全走行虎の巻 完

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